Android ビルドとプロパティ
はじめに
Clickteam Fusion 2.5 のガイドへようこそ! 本ガイドに記載されている情報の一部は、Multimedia Fusion 2 でも利用できます。 PDF 形式のチュートリアルやガイドはご自由に印刷してお読みください。 お好きな時間にご自身のペースで読み、学習していただけます。
本ガイドについてのご意見、ご感想をお待ちしております。 学習者のレベルに合わせたガイドを個別に作成するのではなく、初心者から中級、上級者まですべてのレベルの方が同じガイドで同じ目標を達成できればと考えております。
1. Android アプリの作成に必要なものは︖
外部パッケージを 2 つダウンロード、インストールする必要があります :
- Java Development Kit をインストールする必要があります。 Android アプリケーションとしてビルドする際、初回に、 Clickteam Fusion 2.5 は JDK ディレクトリのパス名を 要求しますので、指定してください。 例: C:\Program Files (x86)\Java\jdk1.X.0_YY。 パス名は必要に応じて後で変更可能です。 64 ビット OS マシンの注意 : 64ビット版の JDK でなく、 32 ビット版 (x86) の JDK をインストールしてください。 64 ビット版は問題が発生する場合があります。
- Android SDK をインストールする必要があります。
ADT Bundle はインストールしないでください。 「既存の IDE を使用する」 をクリックし、 「SDK Tools
for Windows」 (EXE インストーラー) をダウンロードしてください。 Android SDK Manager のインストールでは、
Android 4.0 platform package (API #14) 以降を一つ、インストールしてください。 Android アプリケーションとして
ビルドする際、初回に、 Clickteam Fusion 2.5 は Android SDK ディレクトリのパス名を要求します。
これは Clickteam Fusion 2.5 の環境設定であとでいつでも変更できます。
注意:Android アプリケーションのビルド中にエラーが発生した場合は、 Clickteam Fusion 2.5 の環境設定を
開き、全般 タブの Exporter リストで Android を選択し、 JDK および SDK パス名が下記のようになって
いることをご確認ください:
JDK: C:¥Program Files (x86)¥Java¥jdk1.X.0_YY, or C:¥Program Files¥Java¥jdk1.X.0_YY
SDK: SomePathName¥AndroidSDK
アプリケーションをリリースする場合:
- リリースする前に、アプリを署名するデジタル証明書が必要です。
- Android マーケット (Google Pay) でアプリを公開するには、次のサイトでデベロッパー登録が必要です: https://play.google.com/apps/publish/signup/. 登録料は $25 です。
Android アプリ開発についてのドキュメントはどこから⼊⼿できますか︖
Clickteam Fusion 2.5 は Android アプリの開発を容易にしますが、 Google の公開する文書を読まずにすべて を済ませることはできません。 特にアプリの公開やテストなどは、 Google のガイドラインに従う必要がありま す。 次のページでご確認ください : http://developer.android.com/index.html
Clickteam Fusion 2.5 で作成した Android アプリの最小動作環境
Clickteam Fusion 2.5 で作成した Android アプリの動作には、 Android 2.2 以上の OS と GPU (グラフィッ クプロセッサ) を備えた Android 端末が必要です。 Clickteam Fusion 2.5 で作成した Android アプリは、GPU のないデバイスでも動作しますが、動作は非常に遅くなります。
2. Android アプリケーション作成に注意すべき点
パーミッション
一部の機能は特別なユーザー パーミッションを要求します。 これらの機能を使用する場合は、アプリケーションの Android プロパティで必要なパーミッションを選択する必要があります。 選択しないとアプリケーションが動作しません。 主な機能と必要なパーミッションは下記の通りです :
オブジェクトまたは機能 | 使用するパーミッション |
位置情報オブジェクト | ACCESS_COARSE_LOCATION ACCESS_FINE_LOCATION |
Android オブジェクト / バイブレーション | VIBRATE |
Android オブジェクト / ネットワークに接続されている | ACCESS_NETWORK_STATE |
Android オブジェクト / Bluetooth が有効である | BLUETOOTH |
SD カード上のファイルにアクセス | WRITE_EXTERNAL_STORAGE |
Android 用の他のオブジェクトを使用する場合は、どのパーミッションを使用する必要があるかをそれぞれのドキュメントでご確認ください。
複数のデバイスでのアプリケーション実行
Android デバイスでは様々な解像度が使用されています。 アプリケーションの プロパティ のオプションを使用して、さまざまな端末のウィンドウ サイズに適用させることができます。
フォント
PC のフォントはアプリケーションを実行するデバイスで Android の同等のフォントに置き換えられます。
HWA 機能
Android ランタイムのグラフィック エンジンはハードウェア アクセラレーションを使用します。 これには、Clickteam Fusion 2.5 の HWA 機能の一部 (ブレンド、 RGB 係数など) がサポートされます。 シェーダー、レイヤー効果、フレーム効果はサポートされていません。
サウンド
OGG: Android 端末は OGG サウンド ファイルに対応しています。 このフォーマットを使用することをお勧めします。
MP3: Android は MP3 サウンドに対応しています。 Android Exporter for Clickteam Fusion 2.5 は MP3 フィルタを追加して、アプリケーションに MP3 サウンドを挿入することが可能です。 複数の MP3 サウンドを再生することは避け、 MP3 サウンドは BGM のみに使用してください。 この MP3 フィルタを使用して Windows アプリケーションで MP3 サウンドを再生することもできますが、このフィルタは Windows のデコード API を呼び出すだけですので、ユーザーのコンピュータにインストールされているコーデックに依存します (通常 Windows には MP3 コーデックは提供されています)。 注意: MP3 サウンドファイルをアプリケーションに含めて配布する場合には、 MP3 ライセンスを取得しなければならない場合があります (本文書執筆時点では、 MP3 関連で得た利益が $100,000 未満の事業体にライセンスは不要ですが、このライセンスは変更される場合がありますので、最新の情報は mp3licensing.com でご確認ください)。
その他のフォーマット: OGG または MP3 でないフォーマットのサウンド ファイルは非圧縮の WAV フォーマットに変換されます。
データの格納
アプリケーションのデータ フォルダにファイルを書き込むことができます。 ファイルの書き込みに特別なパーミッションは必要ありません。 Android オブジェクトの DataStorageDirectory$ 数式を使用してデータ フォルダのパス名を取得してください。 Android オブジェクトには SD カードなどの外部ストレージ ディレクトリのパス名を取得する数式も含まれています。 注意: この外部ストレージにファイルを書き込みたい場合は、アプリケーションの Android プロパティで WRITE_EXTERNAL_STORAGE のパーミッションを有効にする必要があります。
埋め込まれたファイル
アクティブ ピクチャ、 INI、リスト ボックスなどのオブジェクトに初期化ファイルを渡したい場合は、それらをデータ エレメンツ エディタのバイナリ データ タブに追加してください。
例えば、アクティブ ピクチャ オブジェクトで landscape.png というファイルを表示したい場合、データ エレメンツ エディタのバイナリ データ タブにこのファイルを追加し、アクティブ ピクチャ オブジェクトでそれをロードしてください。
注意 1: Android では、バイナリー データ タブ内のファイルのディレクトリ パス名は無視されます。 もし同じ名前を持つ 2 つのファイルがある場合、最初のファイルのみが使用されます。
注意 2: Android ランタイムで、 バイナリ データ タブに格納された定義済みの INI ファイルで INI オブジェクトを初期化すると、 その INI ファイルが端末上に存在しない場合、 Android 端末上のアプリケーションのフォルダに格納されます。 したがってバイナリ データ タブで渡した INI ファイルの内容を変更したい場合は、端末の Android パラメータでアプリケーションのデータを消去することを忘れないようにしてください。
注意 3: Unicode 版 (日本語版) の Clickteam Fusion 2.5 で、リスト ボックス、コンボ ボックスまたは INI オブジェクトにバイナリ データ タブ経由で渡すテキスト ファイルに Unicode 文字を使用したい場合、ファイルを UTF-8 形式で保存してください (UTF-8 についてよくわからない場合は、ファイルをメモ帳で開いて、名前を付けて保存 を選択し、文字コードのオプションで UTF-8 を選択して保存してください)。 また INI ファイルの 1 行目は空にしてください。
メモリについて
Android デバイスはポータブル機器です。 したがって利用可能なメモリ量には制限があります (ここで言うメモリとは、 SD カードなどのフラッシュメモリとは異なりますのでご注意ください)。
結論として、 Android デバイスでアプリケーションを正常動作させるには、使用するグラフィックやサウンドのサイズに十分に注意する必要があります。 次のセクションではグラフィックのメモリ使用量削減についてのヒントをご紹介します。
アプリケーションの実際のメモリ消費量を正確に調べるには?
アプリケーションが使用しているメモリ量は Clickteam Fusion 2.5 でアプリケーションを起動すると表示されるデバッグウィンドウ (画面左上に表示) で確認することができます。 表示されているメモリは PC アプリケーションとして使用している量ですので、 Android 上でアプリケーションが実際に使用するメモリ量と同じではありません。
グラフィックのメモリを節約するには?
アルファチャネル
アルファチャネルの使用はビジュアル的には効果がありますが、多用すると PC ランタイムの場合と同様 (またはそれ以上に) ゲームの動作速度低下の要因となりえます。 アルファチャネルを含むイメージは、含まないイメージより約 33% 余計にメモリを消費し、描画するにもよりパワーが必要となります。
回避方法:
本当にアルファチャネルが必要ですか? その下の背景は変更されますか? これらの質問の答えにノーがあるならば、アルファチャネルの効果をイメージに埋め込み、影をイメージの一部にしてアルファチャネルの使用を回避してください。
サイズの大きなイメージ
一度に使用されるのはその一部だけであるにもかかわらず、非常にサイズの大きなイメージをインポートして使ってしまうことはありがちなことです。 この場合、その大きなイメージをいくつかのパーツに分割することによって、一度に使用するサイズを減らすことが考えられます。 ゲームに使用するイメージはすべて、テクスチャ内に収まるように作成すべきです。 サンプルゲームでは、 960 x 480 ピクセルの大きさの背景イメージがフレーム内に存在していました。 このイメージだけで 1024 x 512 ピクセルのテクスチャにフィットせねばならず、非常に大量のメモリを消費します。 さらに悪いことに、透過のピクセルがないのにアルファチャネルを保持していました。 また、同じフレームに巨大なアニメーション (957 x 158 ピクセル、 17 フレーム) が 2 種類ありました。 計算すると、 2 x 17 x 1024 x 256 x 3 = 26738688 bytes = 25.5 MB メモリものメモリがこれだけで必要になります。 他のグラフィックや先に述べた背景イメージなどは計算に含まれていません。
回避方法:
ほとんどのグラフィックはそれほど高品質でシャープなイメージである必要はありません。 例えば、イメージサイズを半分にして必要なメモリ量を 1/4 に抑え、ランタイム時に 2 倍に拡大表示させるという方法があります。 こうすると、グラフィックカードのメモリキャッシュをうまく使用するので、高速に動作することにもなります。
注意:
イメージをトリミングして周囲の不要な領域を削除してください。 透過の領域が多くなるようなサイズの大きいフレームをアニメーションに使用する開発者がいますが、お勧めできません。 デザイン作業はそのほうがやりやすいかもしれませんが、ランタイム時には無駄が多くなってしまいます。
注意:
グラフィックのサイズを 2 のべき乗に近くなるように作成してください。 メモリの無駄遣いを抑えることができます。 2 のべき乗とは、次のようなサイズです: 8、 16、 32、 64、 128、 256、 512、 1024。 8 x 8 ピクセルが最小です。 これより小さいイメージでも使用するメモリ量は 8 x 8 ピクセルと同じになります。 縦横は同じサイズでなくてもかまいません。
注意:
アプリケーションの Android プロパティですべてのオブジェクトに対して 「イメージ圧縮」 のプロパティを 「減色」 にするか、個別に設定するならばなるべく多くのオブジェクトに設定してください。 多くの場合、消費メモリを半分程度に減らすことができます。 上述のサイズの巨大な背景イメージを例に取ると、 2 MB ものテクスチャメモリを消費しています。 減色してアルファチャネルがなければ 1 MB で済みます。 もしトリミングして Android デバイスの解像度を埋めるためだけに使用されるなら、 30 KB しか消費しません。 先述の 25 MB を消費するアニメーションを減色して半分の解像度にすれば、2 x 17 x 512 x128 x 2 = 4456448 bytes = たったの 4.25 MB! です。 これは大きな違いです。
単色グラフィック
これもよくやってしまうことのひとつです。 比較的サイズの大きなアクティブオブジェクト (よくあるのは白) で画面全体を覆い、透過にフェードしていく効果をよくみかけます。 白一色であれ、ランタイム時にメモリに展開されると、写真などと同じだけのメモリを消費することになることは覚えておいてください。フェード効果が必要ならば、サイズの小さいアクティブオブジェクトを用意してランタイム時に画面を覆うようにしてください。
動作速度について
テキストカウンター/スコアおよび文字列の多用
あまり大きな問題とならない場合もありますが、テキストを描画するオブジェクトをあまり多く使用するとパフォーマンスが低下する場合があります。 テキストが変わらないのではればパフォーマンスに影響はありませんが、文字列/スコア/カウンターを頻繁に更新すると影響が現れることがあります。
回避方法:
- 頻繁に変更しない場合のみテキストを使用する。
- テキストカウンター/スコアの代わりに、ビットマップのカウンター/スコアを使用する。ビットマップを使用すれば見た目にもパフォーマンス的にもメリットがあります。
不要なエフェクト
不要なエフェクトが頻繁に使用されているゲームもよくみかけます。 画面を覆う巨大な背景を持ち、それを透過に設定したり、背後のグラデーションに追加するように設定したりすると、ゲームの動作が遅くなり、バッテリーもより多く消費します。 この場合は、あらかじめランタイム時に表示したいグラフィックを作成しておいてそれを使用してください。 エフェクトはオリジナルのイメージを変更できないところで使用するように用意されているものです。 例えば、グレースケールの背景が必要な場合は、 Clickteam Fusion 2.5 にインポートする前にグレースケールにしておいてください。 モノクロームのインクエフェクトを追加してそれを忘れてしまうようなことはしないでください。
3. Android アプリケーションのビルド
Android アプリケーションのビルドとテスト
Android アプリケーションをビルドするには、ビルド コマンドを選択するだけです。 Clickteam Fusion 2.5 は、 Android デバイスやエミュレーターにインストール可能な .APK ファイルを作成します。
アプリケーションをビルドし、それを Android デバイス上でテストしたい場合は、 Android デバイスをコンピューターに接続し、ビルドして実行 コマンドを選択してください。 Clickteam Fusion 2.5 は .APK ファイルをビルドして、デバイスにインストールします。 この作業の前に、 Android デバイスの設定で USB デバッグを有効にしておく必要があります。
- Android 2.x and 3.x の場合: USB デバッグオプションは、設定 / アプリケーション / 開発 に用意されています
- Android 4.0.x and 4.1.x の場合: USB デバッグオプションは、設定 / 開発者向けオプション に用意されています
- Android 4.2: 開発者向けオプションは既定では非表示になっています。 表示させるには、設定 / 端末情報 を選択して、ビルド番号を 7 回タップします (http://developer.android.com/tools/device.html)。
注意: この方法で表示できない場合はお使いのコンピューターに特別な ドライバ (http://developer.android.com/sdk/win-usb.html) をインストールする必要があるかもしれません。 通常、このドライバは、お使いの端末メーカーのウェブサイトから入手できます。
Android エミュレーターでアプリをテストしたい場合は、アプリケーションの Android プロパティで、エミュレーター ボタンをクリックし、いずれかの仮想デバイスを選択して、実行 をクリックします。 これで Android エミュレーターが起動します。 仮想デバイスのリストが空の場合、 Android SDK Manager を起動し、 Tools / Manage AVDs を選択して新規に仮想デバイスを作成してください。 エミュレーターを起動すると、初期化に少々時間がかかります。 ホーム画面が表示されるまで待ち、 Clickteam Fusion 2.5 で ビルドして実行 コマンドを選択します。 アプリケーションが自動的にインストールされ、エミュレーターで実行されます。 注意: エミュレーターの初回起動時には、このコマンドが失敗することがあります。 その場合は、再度 ビルドして事項 コマンドを選択してください。 Android エミュレーターは動作が遅いため、実機でテストしたほうがよい場合があります。
開発が終了したら
アプリケーションを公開する :
- アプリケーションのプロパティで Android オプション タブを選択する
- リリース モード オプションを選択する
- キーストアのパスとアプリケーションを署名するための有効なキー名を入力する
- ビルドする
- アプリケーションを公開するには、Apple 所定の手続きを行う必要があります。 詳しくはデベロッパ用ドキュメントを参照してください。 http://developer.android.com
- パッケージ名
- パッケージ名はアプリケーションの一意の識別子です。 既定では、 com.yourcompany.yourapplication となります。 org.yourorganization.yourapplication も可能です。 yourcompany の部分をあなたの会社名に、 yourapplication をあなたのアプリケーション名にそれぞれ入れ替えてください。
- 必要な Android バージョン
- このオプションでは、アプリケーションを実行するのに最低限必要な Android のバージョンを指定できます。 Android のバージョンがここで指定したバージョンより低い場合、アプリケーションは動作しません。
- Android ターゲット バージョン
- このオプションでは、 Android のターゲット バージョンを指定できます。 このターゲット バージョンは、あなたのアプリケーションがテスト、開発されたメインのバージョンになります (詳しくは Android SDK の targetSdkVersion プロパティのドキュメントを参照してください)。
- ビルドして実行 : インストール先 ...
- このオプションは、ビルドして実行 コマンドを使用した際に、 .apk ファイルを接続された Android デバイスまたはエミュレータのどこにインストールするかを指定します。 内蔵ストレージまたは SD カードのいずれかにインストールできます。
- エミュレータ
- このボタンをクリックすると、 エミューレーター ダイアログボックスが表示されます。 このダイアログ ボックスでは、 Android エミュレーターを実行することができます (仮想デバイスを作成するには、 Android SDK Manager を使用してください)。 Android エミュレーターが実行中は、ビルドして実行 コマンドは、エミュレーターにアプリケーションをインストールして実行します。 警告: エミューレータの場合、ホーム画面が表示されるまでに数分かかる場合がありますのでご注意ください。 エミューレータを起動した後初めて、ビルドして実行 コマンドを使用すると、失敗する場合があります。 その場合は、再度実行してください。 アプリケーションをエミューレータやデバイスに転送するため、ビルドして実行 コマンドは、通常のビルド コマンドに比べると動作は遅くなります。 Clickteam Fusion 2.5 でビルドの進捗バーが消えたら、エミュレータにアプリケーションが表示されます。
- リリースモード
- このオプションが選択されていない場合、 .apk ファイルはデバッグ証明書で署名されるため、デバイス上でテストすることができます。 アプリケーションをリリースする場合は、有効な証明書で署名する必要があります。 その場合は、リリース モード オプションを選択して、キーストアのパスとキー名を入力してください。
- 証明書
-
- キーストア名
- アプリケーションを署名するキーを含む、キーストアのパス名を入力します。 キーストアを生成するには、JDK の bin ディレクトリにある Keytool ツールを使用します。 これはコマンド ライン ツールです。 例えば、次のコマンドラインは、"great_key_name" キーを含む "d:\great-release-key.keystore" ファイルを生成します :
keytool -genkey -v -keystore d:\great-release-key.keystore -alias great_key_name -keyalg RSA -keysize 2048 -validity 10000
Keytool はあなたの名前、会社名、国、キーストアのパスワードおよびキーのパスワードを要求します。詳しくは、 http://developer.android.com/tools/publishing/app-signing.html でご確認ください。
こちらの項目に.keystoreファイルのパスを指定します。「...」ボタンでも指定可能です。 - キーストアのパスワード
- 作成時に入力したキーストアのパスワードを入力します。
- キー名
- アプリケーションの署名に使用するキーの名前を入力します。 詳しくは上記をご確認ください。
- キーのパスワード
- 作成時に入力したキーのパスワードを入力します。
- 表示モード
- このオプションでは、グラフィック レンダラーとして OpenGL ES 1.1 または OpenGL ES 2.0 のいずれかを選択します。 OpenGL ES 2.0 のほうが遅い場合があります (アプリケーションにも依存しますが)。注意: 楕円のクイック背景オブジェクトは、 OpenGL ES 2.0 が必要です。
- 画面の方向
- デバイスのアプリケーション ウィンドウの向きを選択します。
- 表示
- アプリケーションの画面表示方法を選択します。 6 つのオプションがあります:
- 中央
- デバイスに関係なく、拡大縮小を行いません。 ウィンドウが画面の中央にセンタリングされます。
- ウィンドウ サイズを調整
- このオプションでは、拡大/縮小は行いません。 画面に黒い部分が表示されないようにウィンドウを拡張して残りの領域を埋めます。 このオプションではフレームがいくつも表示されることになります。 実際のウィンドウ サイズはデバイスの解像度と全く同じとなり、フレームはこのオプションをサポートするのに十分なサイズが必要です。注意: 必要に応じてフレームの開始時に、ランタイムでフレームサイズを変更することができます。
- 内側に合わせる (黒帯を表示)
- このオプションは、縦横比を維持しながら、画面の内側に収まるようにアプリケーションコンテンツを拡⼤表示します。 アプリケーション ウィンドウとデバイスのディスプレイの縦横比が⼀致しない場合、コンテンツは画面の中央に表示されて、端に⿊い境界線が表示されます。 これは既定のオプションです。
- 内側に合わせてウィンドウサイズを調整
- このオプションは、縦横比を維持しながら、画面の内側に収まるようにアプリケーションコンテンツを拡大表示します。
アプリケーション ウィンドウとデバイスのディスプレイの縦横比が一致しない場合、画面に黒い部分が表示されないようにウィンドウを拡張して残りの領域を埋めます。 このオプションではフレームがいくつも表示されることになります。 新しい領域を表示するのに十分なサイズのフレームが必要です。
- 外側に合わせる
- このオプションは、画面に黒い部分が表示されないように、アプリケーション コンテンツを拡大して画面全体を埋めます。 この場合、画面の外側に出てしまった部分は表示されません。
- 全体に引き伸ばす
- 縦横比を無視して、ディスプレイ全体を埋めるようにコンテンツを引き伸ばします。
アプリケーション ウィンドウとデバイスのディスプレイの縦横比が一致しない場合、画面がつぶれて表示されます。
- スムーズリサイズ
- このオプションが有効の場合、アプリケーション ウィンドウのサイズ変更をした場合、グラフィックにアンチエイリアスが適用されます。
- ステータスバーを表示
- このオプションが有効の場合、 アプリケーション ウィンドウ上に Android ステータス バーが表示されます。
- オプション メニュー
- アプリケーションのオプション メニューを編集します。 オプション メニューは、デバイスのオプション ボタンをクリックした際に表示されるものです。 各項目は、テキスト、アイコン、識別子で構成されます。 この識別子で、 Android オブジェクトの条件および数式のメニュー項目を識別し、ユーザーがメニュー項目を選択した際に通知を受け取ることができます。 このアイコンはサイズが決まっています。 ビットマップで 48x48 ピクセルで、 72x72 ピクセルのサイズの画像の中心になります。
- 既定の戻るボタンの動作を無効化
- このオプションは、戻る ボタンの既定の動作を無効にします。 Android オブジェクトの条件で、戻るボタンが押されたかどうかを検出することができます。
- フォアグランドでない場合にアプリケーションを終了
- このオプションが有効の場合、ユーザーがホーム画面に戻ったら、アプリケーションを自動的に終了します。
- GPU が必要
- Clickteam Fusion 2.5 で作成したアプリケーションは GPU なしでも動作しますが、動作が極端に遅くなる場合があります。 GPU なしでも問題なく動作する場合にのみ、このオプションを無効にしてください。 このオプションを選択すると、アプリケーションは GPU のないデバイスでは動作しません。
- オンライン クラッシュ レポートを有効にする
- このオプションはデバッグ モードでのみ動作します。 このオプションが有効の場合、アプリケーションがクラッシュするとバグ レポートを作成し、 Clickteam のサーバーに自動的に送信します。
- サウンドが X 秒より長い場合、強制的にディスクから再生する
- このオプションを使用するとメモリを節約することができます。 このプロパティで指定した長さより長い場合、およびデータ エレメンツ エディタで 「ディスクから再生」 オプションを選択した場合を除き、サウンドはメモリにプリロードされます。ディスクから再生されるサウンドのみシークが可能です。 プリロードされたサウンドにはシークは動作しません。
- イメージ圧縮
- Android デバイスで利用できるグラフィック メモリには限りがあります。 イメージの圧縮オプションでは、アプリケーションで使用されているグラフィックのサイズを減らすことができます。 2 つのオプションがあります : なし と 減色 です。 「減色」 を選択すると、画像は自動的に 65536 色 (不透明イメージ)、 32768 色 (任意の透過色) または 4096 色 (複数の透過レベルを持つアルファ チャンネル) のいずれかに変換されます。 このオプションは、画像のサイズを半分にします。 これにより画像の品質は低下しますが、特定のオブジェクトでこれを無視することも可能です。 詳しくはオブジェクトのプロパティをご確認ください。
- イメージ
-
- 起動アイコン
- Android デバイスのホーム画面に表示されるアプリケーションのアイコンで、 96 x 96 ピクセルの画像です。
- ジョイスティックイメージ
- タッチジョイスティックのイメージを設定します。 詳細は、フレームのプロパティのジョイスティックのオプションを参照してください。
- バージョン情報
-
- バージョン コード
- 内部バージョン番号です。新しいバージョンをリリースする度に数値が上がっていきます。
- バージョン名
- ユーザーに表示する、アプリーケーションのバージョン番号 (文字列) です。
- AdMob
- 広告を有効化
- このオプションを選択すると、アプリケーションで AdMob 広告が有効になります。
- AdMob ID
- AdMob ID を入力します。
- テスト デバイス ID
- 実機でアプリをテストしてテスト広告を表示したい場合に使用する、テスト デバイス ID を入力します。テスト デバイス ID は、広告を有効にしたアプリを実行した際、 DDMS に表示されます。 アプリのテスト時にテスト広告を使用することはお勧めです。 無効なインプレッションを要求せずに済みます。 テスト広告はいつでも利用可能です。
- 許可
- アプリケーションが要求する Android のパーミッションを選択します。通常、これらのパーミッションはサードパーティ製オブジェクトの一部の機能により要求されます。 これらのオブジェクトを使用する場合は、どの機能がどのパーミッションを要求するかをドキュメントで確認し、必要なパーミッションを選択してください。 パーミッションの一覧は Android SDK (http://developer.android.com/reference/android/Manifest.permission.html) で説明されています。 例えば Get オブジェクトを使用すると、 INTERNET パーミッションを選択する必要があります。
- ジョイスティック / デバイス
- Clickteam Fusion 2.5 を使用して作成した Android アプリケーションでは、ジョイスティックをエミュレートすることができます。 したがって、ジョイスティックでコントロールされる Clickteam Fusion 2.5 の既定の動作が使用可能です。 このコンボボックスではジョイスティックの種類を選択します :
- なし
- ジョイスティックは表示されません。 フレームにジョイスティックでコントロールする動作が含まれない場合にのみこのプロパティを選択してください。
- タッチジョイスティック
- ジョイスティックはデバイス画面下部に表示されます。 指を使って動きをコントロールします。 ジョイスティックには、パドルボタンと 2 つの発射ボタンがあります。
- 加速度センサー
- 動作はデバイスの位置によりコントロールされます。 2 つの発射ボタンが画面に表示されます。
- エクステンションでコントロール
- ジョイスティックコントロールオブジェクトを使用して、手動でジョイスティックの開始、停止を行うにはこのプロパティを選択します。 このプロパティに設定されていない場合、ジョイスティックコントロールオブジェクトは動作しません。
- 発射 1 ボタン
- 発射 1 ボタンを表示したい場合に選択します。
- 発射 2 ボタン
- 発射 2 ボタンを表示したい場合に選択します。
- 左利き
- このオプションを選択するとパドルを右にボタンを左に表示します。
- AdMob
- 広告を表示
- このオプションが有効の場合、このフレームに広告が表示されます。
- 画面下部に広告を表示
- このオプションが有効の場合、広告が画面の下部に表示されます。 無効の場合は上部に表示されます。
- アプリケーション ウィンドウ上に広告を表示
- このオプションが有効の場合、広告がアプリケーション画面の上に重なって表示されます。 無効の場合、アプリケーションはサイズ変更されます。
- イメージ圧縮
- オブジェクトイメージの圧縮モードを調整します。 以下の 3 つのオプションが利用可能です :
- 既定 : アプリケーションのイメージ圧縮モードが使用されます。 詳細はアプリケーションのプロパティの項を参照してください。
- なし : アプリケーションのイメージ圧縮プロパティが減色に設定されている場合でもオブジェクトのイメージは圧縮を行いません。
- 減色 : アプリケーションのイメージ圧縮プロパティがなしに設定されている場合でもオブジェクトのイメージは圧縮を行います。
4. Android 固有のプロパティ
アプリケーションのプロパティ
これらのプロパティは、プロパティ エクスプローラの右の Android オプション タブにあります。
フレームのプロパティ
これらのプロパティは、一番右の Android オプション タブにあります。
オブジェクトのプロパティ
これらのプロパティは、プロパティ エクスプローラの右の Android フォルダにあります。
Clickteam Fusion 2.5 では、ある結果を得るための方法は 1 つに限定されません。本ガイドでは、それらのうち、最も一般的かつ簡単で効果的と思われる方法をご紹介しますが、方法はそれだけだけではない、ということを頭の片隅に留めておいてください。
本ガイドは、ゲームであれ、アプリケーションであれ、 Clickteam Fusion 2.5 を使って開発を行おうとお考えの方に、知りたいことを丁寧に説明することを目指して作成いたしました。